混声合唱団クール・リュミエール

宮城県仙台市で活動する混声合唱団、クールリュミエールのホームページです。団員募集しています。お気軽に練習見学にお越しください。

2017/8/23の練習

今回は立原道造の詩による「風に寄せて」。戸田先生の練習は細かな表現をチェックし、さらに練っています。

 最初の「その5」では、まず15~16小節。力は入りがちな「生まれる」を、声を「ぶつけずに」柔らかく語り、この曲集で頻出する最後のfpを、押して引き、静かにクレシェンド。
 27小節からの「ながれるように」は、”risoluto”(決然として)で堂々と。続く「かえりゆけ」は、1音1音をはっきり。
 速さの変化では、59小節からの「かぜよ」でリタルダンドし、続く61小節の「おまえはいまは」でテンポを戻し、さらにfp、クレシェンドとデクレシェンドをかける。

 とりわけ重点を置いたのが、続く64小節以下。女声パートの「ふあんな」と男声の「いまは」が重なり、同じく「あこがれで」がハミングを交えて交錯し、ずれながら進行する部分。3拍子に変わってテンポもゆっくりに変わり、それぞれの入りのタイミングが難しくなります。
 戸田先生は拍子を取りながら、繰り返し練習しました。特に男声の70~71小節「あかるいほしのほうへ」は、「あかるいー」を情緒的に伸ばて遅くならないようにし、正確な拍子を男声全員で共有するように注意がありました。
 そして、表現としてはそれぞれの言葉の歌いだしを「インパクトをもって」登場させる。

 最後に、84小節以下「うたうようなあいに」からエンディングを繰り返し練習しました。やはりインパクトと3連符のたたみかけるような表現をもった劇的な歌いだしから「になわれながら」まで、激しい水の奔流が、リタルダンドを重ねて堂々たる流れに変わるような印象です。
 速さの変化とともに、mf→f、そして最後の2小節を”allargand”(強くしながら、だんだん遅く、幅広く)の後、sfpの付いた「アー」を出して引いて、ffに高める。男声は4部に分かれますが、全体できめ細かで鮮やかな変化となるよう、繰り返し練習しました。

 続いて「その1」に戻り、まず戸田先生の注意は25~26小節の「さざめいている」を「重くならないように」。この曲は「水の流れは止まらず、風と戯れている」が表現の生命であり、それを通して共有するように、と語りました。35~36小節の「そよぎばかり」も練習のポイントで、リタルダンドしてすぐテンポを戻す。やはり天衣無縫な風の戯れのような表現です。

 男声の45小節以下「おがわはものをおしながす」58小節以下「みずはとまらない」「かぜはとまらない」なども、マルカート(1音1音をはっきり)気味に軽くという指導で、水の流れの表現そのもののようです。82小節以下、全パートでの「ながれと」「すれずれに」「かたらいを」なども、”rubato”を入れての速さの変化を含めて、戸田先生の指導は「水と風の戯れ」をほうふつとさせる表現を一貫させています。

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 この夕べの練習の後、今年2回目になる懇親会が中央通入口の「集合郎」でありました。仙台は記録的な長雨と低温の後、夏らしい暑さがひと月ぶりに戻り、練習会場も扇風機が久しぶりにフル回転の熱気。乾杯のビールを一同待ち焦がれ、練習中のインドネシアの歌にならって大友委員長の「リソイ(乾杯)!」の発声で、和気あいあいの楽しい語り合いとなりました。
 11月25日の演奏会に向かって、秋の陣の練習も張り切っていきましょう!


 
【次回の練習】
日時:8/27(日)13:00~17:00
場所:太白区文化センター展示ホール
曲:「風に寄せて」「Lagu Lagu Indonesia」