混声合唱団クール・リュミエール

宮城県仙台市で活動する混声合唱団、クールリュミエールのホームページです。団員募集しています。お気軽に練習見学にお越しください。

2017/7/12の練習

本日は先週に引き続き、「風に寄せて」の練習でした。
「その5」からスタートです。
57小節から74小節にかけて練習し、その後最初からの練習です。
「その5」は休憩までの時間と休憩後の若干の時間を練習しました。
続いて「その2」です。
95小節から最後までを練習し、その後に最初から練習しました。
最後に「その1」を最初から練習しました。
各曲とも、先生から細やかな指導があり、「形」を作る段階に入ってきました。

本日は大変暑い中の練習となりました。
皆様お疲れさまでした。

次回は「Lagu Lagu Indonesia」の練習になります。
先月の合宿時にこの楽曲のCDを聴きましたが、合宿に欠席された方もいらっしゃいますので、再度CDを聴くとの先生からのお話です。

【次回の練習】
日時:7月19日 18時30分~
場所:ハリスト正教会
練習曲:「Lagu Lagu Indonesia」

2017/7/5の練習

今週、来週は、立原道造の詩に尾形敏幸が作曲した「風に寄せて」です。5日は「その1」、「その2」を練習しました。

 「その1」は、「さうして小川のせせらぎは 風がゐるから あんなに楽しく さざめいてゐる」で始まる、吹く風と流れる水の語らいと戯れ、相互作用が果てしなく繰り返し、織りなす世界です。この自然のきらめきとは何だろうと、詩人が風と一つになって想像の翼をひろげます。

 曲は、小川のせせらぎ、風の歩みの速さのように軽快なアレグロで明るく進みますが、「あれはもう」からの終盤は、立ち止まり詠嘆するようにモデラート マエストーソに一転し、さらに遅いアンダンテ、最後はモデラートとテンポが劇的に変わります。

 戸田先生の指導は、その終盤に至る部分から始まりました。各パートの歌も微妙にずれながら進行することから「他の合唱団の演奏を聴くと、もやもやとした響きになってしまいがちだ」といい、107小節の「かぜはみずと」から118小節まで、各パートごとに正確にハーモニーを重ねていく練習をしました。

 119小節以降、「あれはもう」から劇的になる部分では強弱の変化も大きく、戸田先生はそこに重点を置きました。sf/ mfからのクレシェンドが2回あり、いずれも「強く→引いて→だんだん強く」の表現を4パートが一つになって歌えるように注意がありました。

 また、123小節以降、「さけぼうとは」は女声がmp espで歌い、男声はfpの歌い出しでハミングを重ねていく部分の繊細な表現、128小節からエンディングまで4パートがハミングする部分の「波が寄せて、引いていく」ような強弱の変化、最後の2小節の「大きく入って、引く」表現など、戸田先生は合唱のきめ細かさを求めました。団員にとっても難しいけれど、やりがいのある曲です。

 「その2」は、風のなかにぽつんとたたずんで自らの心との対話をつむいでいくような静かで、切なく、寂しく、哀しく、しかし、何かを探していくような印象の歌です。

 戸田先生は「この曲が一番大変かもれない」と言います。最初に確認しながら歌ったのは、82小節以降、「たぶんそれは じきだろう」からの終盤。特に93小節の「こずえに」「そらよりも」「なにを なにかを」「もう もう」などが4つのパートでリレーされ、こだましていくような部分、そして、117小節の「よいことがあった」の強弱の表現。
 
 冒頭に戻って、男性のハミングを「卵を縦に口に入れたような」発声の統一が求められました。確かに、響きが全く違ってきます。44小節以降、「さびしいこころは」からも、「みみをすます」「うたは」「たのしいのは たのしいのは」「はなびらに」「こずえに」「そらよりも」など、各パートが同じ歌詞を、走馬灯のように追いかけあう部分が続きます。次々に回ってくる入りのタイミングが難しく、戸田先生は繰り返し練習しました。 

 次週は「その2」の続きと、最後の「その5」を練習します。

次回の練習
日時:7月12日(水)18時~
場所:ハリストス正教会
練習曲:「風に寄せて」


2017/6/28の練習

今日は先週に引き続き組曲「沙羅」の練習です。

「ゆめ」・・・決して明るい歌ではありません。
       26P最後の段のpianissimo、27Pの最初の段のpianoに気をつけて歌いましょう。
       27P下の段「しらじらと」は浅い声で入り、ビブラードは効かせません。
「占うと」・・・この組曲で一番難しい曲です。
        23P下の段「くしげにすてて」は激しく歌います。
「行行子」・・・19P下の段「むかしわが」はクレッシェンドを効かします。
「鴉」  ・・・言葉遣いが万葉言葉です。
        歌詞をあえてリズムに合わせない歌い方が求められます。
「沙羅」 ・・・組曲名になっている曲です。シーンとした夢の中にいるような曲です。
        曲が15Pから明るく変わります。
「北秋の」・・・出だしからきれいな歌い方が必要です。
        「きたあきの」の「あ」をはっきり分かるように歌いましょう。
        12P最初の段「いな(否)むしろ」は「いな」で切るところまでは
        いかなくても、違いをはっきりさせて歌います。
「あづまやの」・太い歌いだしから始まります。
        8Pの2段目「かすがいも」は激しい歌い方で入ります。
        歌詞の意味を理解し最後の「にくやこのきみ」は特に憎々しげに歌います。 
「丹澤」・・・ 一番現代の音楽に近い曲です。
        5Pの最後の小節「Mezzoforte」は「mezzo piano」に変更となってますので
        ご注意ください。

組曲「沙羅」は、先週と今週で仕上げの形を先生から示していただきました。
かなり難易度の高い楽曲ですが、これからも練習に励みましょう。

練習日程についてです。
11月12日(日)の練習は無く、19日(日)18時~21時に変更となっておりますのでご注意ください(場所は「たいはっくる」です)。

次回の練習
日時:7月5日(水)18時~
場所:ハリスト正教会
練習曲:「風に寄せて」




2017/6/21の練習

2017/6/21の練習
日々の練習 2017年06月21日

 夏の合宿(@華之湯)、お疲れさまでした。戸田先生の練習はこれまでの4曲の音取りを総確認しつつ、それぞれの「表現」に入りました。11月25日の第51回演奏会(@日立システムズホール)までの練習日程も発表になり、これから練習は日々深まっていきます。

 組曲「沙羅」は、日本の代表的作曲家の1人、信時潔によって書かれた「日本歌曲の史上に輝く一つの星、一つのうつくしい星座」(楽譜巻末、中山知子さんの付記)という作品です。
 いまの新しい曲や西洋音楽には聴かれないような微妙で閑静な響き、心の陰影深い動き、謡曲に由来する歌い方、現代の私たちの日常会話とは異なる古い日本語の発声が随所に散りばめられ、その一つ一つに細かく心を配りながら身に着けていく、というのが戸田先生から合唱団への宿題です。

 今夕は、全8曲を練習しました。例えば冒頭の「丹沢」では、登山中のじっとりと汗がにじむ感じ、「うらうらと」の明るさ、「どのやまもがれのいろだけは」の「ga」のごつごつ感、最後の「たばこすうている ひとり」の静けさ―などや、部分部分の音の強弱、レガートなどが細かく指導されました。

 「あずまやの」「鴉」は催馬楽(平安のいわば歌謡曲集)や狂言の世界で、謡曲のような表現が求められます。例えば「あづまやの」の「や」は「y-a」のように、「わがといくれど」の「わ」は「uwa」のように、「うすらい」の「ら」は「ruai」のように、歌詞が流れるように歌うのでなく、1音1音に独特の発声と抑揚を伴いながら「謡う」。言葉の指導は音楽と同等のこまやかさです。

 また、「あずまやの」で、だんだんと憎さがこみ上げていく表現、「鴉」の「おおおそどり(大鈍鳥) からす」で「この大まぬけ鳥、カラスめ!」と、からかい、あざけるような歌い方が指導されました。一番長く起伏の激しい「占うと」では、「ああまこと わがこいのさだめにもにて」までの、憂いや小さな怒りが積み重なって激情の叫びにまで高まる、という内的な表現を求められました。

 歌う側には難しく多くの宿題が与えられていますが、半面、精妙で美しい絵巻のような世界で、とてもやりがいがある曲です。練習はこれからが本番。参加をお考え中の方は、まだまだ間に合いますので、ぜひ一緒に歌いましょう。見学ご希望のメールをお待ちしています!

【次回の練習】
日時:6月28日(水)18時30分~
場所:ハリストス正教会 
練習曲:沙羅