混声合唱団クール・リュミエール

宮城県仙台市で活動する混声合唱団、クールリュミエールのホームページです。団員募集しています。お気軽に練習見学にお越しください。


2017/8/27の練習

今回は、23日(水)の続きで「風に寄せて」の練習から始まります。
水曜日の「風に寄せて」の練習で、先生が本日のために残していた「その2」の30Pから開始です。
「風に寄せて」の組曲の中でも難関の部分です。

ソプラノの2部から始まりアルトの2部と続き、男性がそれぞれ2部に分かれいきますが、各パートのひとりひとりがしっかりと自分の音を発声することが大事です。
そして、最初の音の出だしは自分で音符の長さを判断するものではなく、他のパートをしっかり聴き、自分の音の出だしが他のパートのどこから続くのかを探すことがとても重要です。

38P以降はテンポが次々と変わります。
楽譜のAllegro[♩₌96]→ rall→ Andante[♩₌76]→ rall→ [♩₌63]→ accel→ [♩₌92]→ allarg→ a tempo と続いていくテンポの変化を意識しながら歌いましょう。
また、38Pの「82小節」の8分休符からの入り方を重ねて練習しました。

本日は日曜練習で通常の練習より時間がありますが、「その2」に多くの時間が割り当てられました。
「その2」30P以降から最後まで練習後、「その5」「その1」と続けて練習し、「その2」を
頭から練習しました。

「風に寄せて」の練習が15時30分くらいまで行われ、その後「Lagu Lagu Indonesia」の練習です。
唯一の日本語である「アンボンの船」から始まり、「AYO MAMA」「RASA SAYANG SAYANGE」とENCORE3曲を続けて練習しました。
そして、6「NYIUR HIJAU」
    5「BUKIT BERBUNGA」 
    4「LISOI」
    2「SEBELUM KAU PERGI」
    1「RAYUAN PULAU KELAPA」
と、3「BENGAWAN SOLO」を除いた全曲を練習しました。
この楽曲の難しさのひとつは「音符に歌詞を乗せる」「歌詞をスムーズに歌う」ことです。
先生から「練習日の度にこの楽曲を練習するわけではないので、本楽曲の練習日だけで歌詞を歌いこなそうとしても厳しい。自宅での練習が必要。」とのお話がありました。
団員の皆さま、ご自宅でしっかり自習いたしましょう。

【次回の練習】
日時:8月30日(水)
場所:ハリストス正教会
曲:「沙羅」


  







2017/8/23の練習

今回は立原道造の詩による「風に寄せて」。戸田先生の練習は細かな表現をチェックし、さらに練っています。

 最初の「その5」では、まず15~16小節。力は入りがちな「生まれる」を、声を「ぶつけずに」柔らかく語り、この曲集で頻出する最後のfpを、押して引き、静かにクレシェンド。
 27小節からの「ながれるように」は、”risoluto”(決然として)で堂々と。続く「かえりゆけ」は、1音1音をはっきり。
 速さの変化では、59小節からの「かぜよ」でリタルダンドし、続く61小節の「おまえはいまは」でテンポを戻し、さらにfp、クレシェンドとデクレシェンドをかける。

 とりわけ重点を置いたのが、続く64小節以下。女声パートの「ふあんな」と男声の「いまは」が重なり、同じく「あこがれで」がハミングを交えて交錯し、ずれながら進行する部分。3拍子に変わってテンポもゆっくりに変わり、それぞれの入りのタイミングが難しくなります。
 戸田先生は拍子を取りながら、繰り返し練習しました。特に男声の70~71小節「あかるいほしのほうへ」は、「あかるいー」を情緒的に伸ばて遅くならないようにし、正確な拍子を男声全員で共有するように注意がありました。
 そして、表現としてはそれぞれの言葉の歌いだしを「インパクトをもって」登場させる。

 最後に、84小節以下「うたうようなあいに」からエンディングを繰り返し練習しました。やはりインパクトと3連符のたたみかけるような表現をもった劇的な歌いだしから「になわれながら」まで、激しい水の奔流が、リタルダンドを重ねて堂々たる流れに変わるような印象です。
 速さの変化とともに、mf→f、そして最後の2小節を”allargand”(強くしながら、だんだん遅く、幅広く)の後、sfpの付いた「アー」を出して引いて、ffに高める。男声は4部に分かれますが、全体できめ細かで鮮やかな変化となるよう、繰り返し練習しました。

 続いて「その1」に戻り、まず戸田先生の注意は25~26小節の「さざめいている」を「重くならないように」。この曲は「水の流れは止まらず、風と戯れている」が表現の生命であり、それを通して共有するように、と語りました。35~36小節の「そよぎばかり」も練習のポイントで、リタルダンドしてすぐテンポを戻す。やはり天衣無縫な風の戯れのような表現です。

 男声の45小節以下「おがわはものをおしながす」58小節以下「みずはとまらない」「かぜはとまらない」なども、マルカート(1音1音をはっきり)気味に軽くという指導で、水の流れの表現そのもののようです。82小節以下、全パートでの「ながれと」「すれずれに」「かたらいを」なども、”rubato”を入れての速さの変化を含めて、戸田先生の指導は「水と風の戯れ」をほうふつとさせる表現を一貫させています。

                    ◆

 この夕べの練習の後、今年2回目になる懇親会が中央通入口の「集合郎」でありました。仙台は記録的な長雨と低温の後、夏らしい暑さがひと月ぶりに戻り、練習会場も扇風機が久しぶりにフル回転の熱気。乾杯のビールを一同待ち焦がれ、練習中のインドネシアの歌にならって大友委員長の「リソイ(乾杯)!」の発声で、和気あいあいの楽しい語り合いとなりました。
 11月25日の演奏会に向かって、秋の陣の練習も張り切っていきましょう!


 
【次回の練習】
日時:8/27(日)13:00~17:00
場所:太白区文化センター展示ホール
曲:「風に寄せて」「Lagu Lagu Indonesia」

2017/8/16の練習

今日の練習は混声合唱組曲「沙羅」です。
全8曲で構成されている組曲です。

最初は『あづまやの』からです。
この組曲の編曲を手掛けている「木下 保」さんによる歌い方の解説をCDで聴きました。
続いて『あづまやの』に歌い方が似た『鴉』を練習しました。
この曲も「木下 保」さんの解説を聴きました。
2曲とも謡曲の言い回し、歌い方が難しい曲です。
前半はこの2曲の歌い方に時間を掛けました。

後半は『丹澤』『北秋の』『沙羅』『行々子』『占うと』『ゆめ』を続けて練習しました。
各曲とも、先生から細やかな指示がありました。
ワンポイントを各曲ともひとつずつ上げると、
『丹澤』
 4Pの上の段の歌詞「ko-e-te」は「ko-(i)e-te」のように発音します。
『北秋の』
 11Pの2段目「わがみし はなに」の「はなに」はテンポを落として歌います。
『沙羅』
 15P2段目「きいろなる」の「い」はアルトとテナーが音が動くので、発音の仕方に注意です。
『行々子』
 19P3段目「むかしわが」はクレッシェンドを効かします。 
『占うと』
 23P3段目「くしげにすてて」は激しく歌います。
『ゆめ』
 28P2段目「ただひろき」の「き」は丁寧に歌いましょう。

各曲とも、先生から今まで頂いた多くの指示をひとつひとつ注意して、歌い上げていきましょう。

今日はお盆休み中の練習ということもあり、出席者は少なめでした。

次回の練習後は「暑気払い」を居酒屋さんで行う予定です。
参加を予定されている方はよろしくお願いいたします。

【次回の練習】
 日時:8月23日(水)18時30分~
 場所:ハリストス正教会
 曲:「風に寄せて」
 練習終了後、場所を移して親睦会開催

2017/8/9の練習

今回は、フランスの作曲家シャルル・グノーの「ミサ曲 ハ長調」。練習の重点は、一番長く難しい「クレド」でした。「唯一、全能の神を私は信じます」という「信仰の告白、宣言」が本義で、戸田先生はこの曲を通し「力強さが終始一貫して表れている」ことを歌い手に求めました。

 力強い表現がまず必要なのが12~21小節、「Et in unum Dominum Jesum Christum, Filium Dei unigenitum」以下の部分で、これは「私は信じます、唯一の主、神のひとり子イエス・キリストを」の意味です。ここにはAllegro Maestoso (速く、荘厳に)と”f”の指示が付きます。「その意味の本質を理解し、表現しよう」と戸田先生は話しました。

 この一文にある「in」という単語を挙げ、その意味の例として「I believe you」ならば「あなたの言うことを信じます」、「I believe in you」であれば「あなたという人を信じます」という違いになるそうです。その信仰の力強さの表現がこの音楽に込められてこそ、本来の「クレド」の表現であるといいます。

 次の指導の重点は、58~62小節の「Crucifixus etiam pro nobis : sus Pontio Pilato」(ポンティオ・ピラトのもとで、私たちのために十字架につけられ)の部分でした。

 出だしの”f”は「重いフォルテ」。そこからディミニュエンドして”p”に静まりますが、聖書で最も悲劇的な部分だけに、その間の4声の響きは重厚かつ深みをもって変化します。ソプラノの下降音型とベースの上昇音型が対をなし、中声部で支えるアルトとテナーもほぼ同じ形で半音を交えて微妙に下がりながらハモリます。各パートがしっかり音をキープできずに合わなくなりやすく、「音に注意を」と戸田先生は重ねて練習しました。

 次の曲「サンクトゥス」では、まず、冒頭の「Sanctus」の「s」をしっかり発声すること、17~18小節の「caeli et terra」は「天と地」という一つの言葉として歌うこと、25小節目以降に続く「Hosanna」が「『オ』ザンナ」とはっきり聞こえるように、といった注意がありました。
 
 終曲の「アニュスデイ」では、22小節以下の「miserere~nobis」(私たちを憐れんでください)の美しいハーモニーの部分で、特にテナーに「途切れる感じにせず、高くなるところは張らずに、同じバランスのレガートで優しく」と戸田先生から注意がありました。また、各パートとも39~40小節の「nobis pacem」(私たちに平安を)の言葉を切らずに、「s-pa」(スパ)と意識して歌うように、と。

 最後の42~46小節の”pp”のハーモニーの練習も繰り返し、特に4声に分かれる男声のそれぞれの音の正確さが求められました。


【次回の練習】
 日時:8月16日(水)18:30~
 場所:ハリストス正教会
 曲 : 沙羅